2016/08/17 グローバルアナリシス
(1) トルコの政策転換で変化する戦略バランス
■イランからシリア空爆を開始したロシア
シリア内戦をめぐる状況に重大な変化が生じている。クーデター未遂事件発生以降、欧米諸国との関係を緊張させているトルコが、ロシアと明確に戦略的な協力関係を構築する方向に進みだしており、それを受けてロシア・イラン・アサド陣営に有利な戦略的状況が固定化されつつある。
8月16日、ロシア国防相は、「ロシア軍の戦略爆撃機TU22M3とSU34戦闘爆撃機が、イラン西部ハマダンのイラン軍基地を飛び立ち、シリアで過激派を空爆した」と発表。欧米の各メディアは、「シリア空爆作戦でロシア軍がイランの基地を使用するのは初めてだ」と報じたが、これはシリア内戦をめぐる「戦略的な競争」におけるロシアの「勝利宣言」ともとれる行動だ。
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