2017/11/24 グローバルアナリシス
■ シリア・イラクのIS拠点奪還とIS戦闘員の「脱出」
■シリア東部でも戦略的優位を確立したロシア・イラン・アサド連合
11月19日、シリアのアサド政府軍が、同国東部のイラクとの国境近くにある町アブカマルを過激派イスラム国(IS)から奪還した、と報じられた。
地図を見れば明らかなように、アブカマルはイラクとの国境の町で、イラクからデリゾールまでを結ぶ幹線道路のシリア側の入り口にあたる。ここは、イラクとシリアを繋ぐ上でもっとも重要な国境であり、アブカマルからデリゾールを経てパルミラへ。またその先のホムスやダマスカスまでを繋ぐ戦略的な要衝である。
いまだにアブカマルとデリゾールを結ぶ幹線道路沿いにはISの活動拠点があり、戦闘が続いている。米軍の支援を受けたクルド民兵YPGもアブカマルの制圧を狙って南下していたが、いち早くアサド政府軍がここを抑えた。オセロゲームで言えば角をとったような状態であり、アサド政府軍の戦略的優位が改めて確実になったことを意味する。
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