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イランの対米政策とイラクのシーア派民兵組織

2020/6/30 グローバルリスク・インテリジェンス

■ イランの対米政策とイラクのシーア派民兵組織

6月26日、イラク軍の精鋭部隊として知られる対テロ部隊(CTS)がバグダッド南部のシーア派民兵組織カタイブ・ヒズボラ(KH)の本部を急襲し、3名の幹部を含む14名のメンバーを拘束し、ロケット弾を含む武器弾薬の数々を押収した。KHの3名の幹部のうちの一人はイラン人だとの情報も流れた 。

KHは、これまでイラク国内の駐留米軍や米国大使館のあるバグダッドのグリーンゾーン内にロケット弾などを撃ち込んだり、昨年末には米国大使館の襲撃事件も起こした民兵組織であり、イラン革命防衛隊と関係が深く、イランが支援してきたグループの一つである。

人民動員部隊(PMF)を構成する20以上の民兵組織の中で、規模こそ小さいものの、イラン革命防衛隊の強力なバックアップを受けたKHは、有力組織の一つであり、これまでであればイラクの警察や軍が手出し出来るような存在ではなかった。そのKHの本部にCTSが急襲をかけたというのはビッグニュースであり、国際メディアはこの事件を大きく取り上げた 。

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© Izuru Sugawara