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イラク・シーア派民兵組織「停戦発表」の背景

2020/10/12 グローバルリスク・インテリジェンス

■ イラク・シーア派民兵組織「停戦発表」の背景

カタイブ・ヒズボラが米軍への攻撃停止に合意

9月27日までに米トランプ政権は、イラク政府に対し、「もし米国権益に対する攻撃がやまない場合、米政府は大使館を閉鎖し、関連するあらゆる民兵組織を区別なく標的にして攻撃する」と警告。この最大級の「脅し」を受けたバグダッドは、“米政府が大使館閉鎖に合わせてイラクでイラン系シーア派民兵組織に攻撃を仕掛けるのではないか”と危機感を募らせた。

しかも、9月30日には米軍が駐留するエルビル国際空港に向けて6発のロケット弾が発射され、10月4日にはバグダッド・インターナショナルゾーン近くに2発のロケット弾攻撃が行われるなど、武装勢力による攻撃はとどまる気配がなかった。

このまま米国権益に対する攻撃が続き、もし米国側に人的もしくは甚大な物的損害が発生した場合、トランプ政権は、米大使館員の撤収を待たずにイラク国内の親イラン派の拠点に対し報復行動に出る可能性があり、イラクの治安情勢に注目が集まっていた。

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© Izuru Sugawara