米大統領選挙に伴う政治的暴力のリスク

2020/10/30 グローバルリスク・インテリジェンス

■ 米大統領選挙に伴う政治的暴力のリスク

米国の主流派のメディアでも、大統領選挙に伴う政治的暴力の危険性についての報道が目立つようになっている。米ワシントン・ポスト紙は、10月29日、「Readying for War: Inside an armed right-wing group in Uta」というタイトルのドキュメンタリー映像を公開し、今春、黒人の権利を主張する「ブラック・ライブズ・マター」運動の拡大に危機感を募らせて結成されたユタ州の民兵組織ユタ・シチズンズ・アラートの活動を紹介した 。

リベラル左派の影響力が拡大し、自分たちが慣れ親しんだ保守的な米国の価値観が脅かされていることに危機感を持つ白人たちが、自分たちのコミュニティを守る目的で自警団を組織し、地元の警察と連携しながら、デモや抗議活動が展開されている現場で自主的に「警備」活動を行っている様子が描かれている。

彼らは攻撃を仕掛けたり内戦を起こそうという意図は全くなく、ただ自分たちのコミュニティを守りたいだけだ、と主張しているが、敵対勢力の陰謀や攻撃に備えて武装し、訓練を重ね、いざという時には対応できるように準備を整えている。

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