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米議事堂襲撃事件の背景と白人右翼の脅威

2021/1/15 グローバルリスク・インテリジェンス

■ 米議事堂襲撃事件の背景と白人右翼の脅威

筆者は、昨年10月30日発行のレポート「米大統領選挙に伴う政治的暴力のリスク」の中で、

「今回の大統領選挙では、どちらかの候補者が圧勝しない限り、右派左派双方の暴力集団が衝突するなどの暴力が発生し、混乱が起きる可能性が高い」ことに懸念を表明し、「民主党候補者が勝利した場合には、白人右翼民兵たちは、銃や爆発物を使用してデモ隊、民主党の政治家や特定の人種に基づいて彼らが敵視する個人を襲撃するなどの攻撃に出る可能性がある」と指摘。

また「この選挙を通じてさらに深まった米国社会の亀裂や分断は、選挙後も続くことが予想されるため、今回の選挙に関連して見られる暴力のパターンはその後も断続的に続き、2021年も米国における社会不安や政治的な暴力は続く」と今後の見通しについて記した。

2021年1月6日、こうした懸念の一部が現実となり、審議中の議会にトランプ支持者が多数乱入し、議事堂を一時占拠、一部は警官隊と衝突するなどの事件が発生。議会の警備にあたっていた警官1名を含む5名が死亡する大惨事に発展した。米国では今もテロや武装反乱に備えた厳戒態勢がとられている。

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© Izuru Sugawara