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米・イラン核協議とイスラエルの破壊工作

2021/4/13 グローバルリスク・インテリジェンス

■ 米・イラン核協議とイスラエルの破壊工作

イランのウラン濃縮施設で爆発

イラン核問題をめぐり、米バイデン政権とイラン政府の間接的な交渉が始まった一方で、イスラエルによるイランへの攻撃が激化して中東の緊張が高まっている。

4月11日、イラン中部のウラン濃縮施設ナタンズで電気系統のトラブルが発生したとの第一報が伝えられたが、同日に米ニューヨーク・タイムズ紙が情報筋の話として、ナタンズで大規模な爆発があったこと、また、核施設の地下に設置された遠心分離機に電源を供給するシステムが爆発で完全に破壊されたことを伝えた。同紙によれば、この電源システムは外部から独立し、強固な防御態勢が敷かれていたが、イスラエルによる秘密工作で破壊されたという。

同紙はまたこの爆発によりイランのウラン濃縮計画に大きな影響が生じ、同施設の生産体制を回復させるのに9カ月間を要することになる、との情報関係者の見方も載せている 。このようなダメージ・アセスメントは、通常攻撃をした組織から出てくるものなので、米紙の情報源はイスラエルの情報関係者だと考えていいだろう。

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© Izuru Sugawara